血液検査・検査項目の見方と基準値


UIBC 不飽和鉄結合能

TIBC 総鉄結合能



血清鉄(Fe)は

トランスフェリンと呼ばれるたんぱく質と結合した状態で血液中に存在しています。
不飽和鉄結合能(UIBC)は、鉄と結合していないトランスフェリンのことで、どれだけの鉄と結合できるかを鉄量で表しています。
総鉄結合能(TIBC)は血清中のトランスフェリンが結合できる鉄の総量を表しています。

血清鉄(Fe)と不飽和鉄結合能(UIBC)を合わせたものが総鉄結合能(TIBC)になります。
通常、トランスフェリンは約3分の1が鉄と結合し、残りの約3分の2は未結合の状態で血液中に存在しています。

総鉄結合能(TIBC)は鉄代謝に異常をきたす疾患や病態の変化を特に反映するので、血清鉄(Fe)と不飽和鉄結合能(UIBC)の測定とあわせて血液疾患、肝臓疾患、炎症、腫瘍性疾患、などの診断、治療方針決定や予後判定に利用されます。

総鉄結合能(UIBC)は体内の鉄が不足すると増加し、感染症、炎症、悪性腫瘍などがあれば低下します。
トランスフェリンは主に肝臓で産生されるため、肝障害や低栄養状態でトランスフェリンの合成が低下したり、ネフローゼ症候群のようにたんぱく質が体外に排出されるような病態の場合も総鉄結合能(UIBC)は低値になります。

基準値


不飽和鉄結合能(UIBC)

 男性 111~255μg/dl

 女性 137~325μg/dl


総鉄結合能(TIBC)

 男性 231~385μg/dl

 女性 251~398μg/dl


血液検査の基準値は実施する施設や検査方法などによって異なります。

一回だけの検査数値でなく過去の検査数値との比較が大切です。

疑われる病気

総鉄結合能(TIBC)が高値 鉄欠乏性貧血、真性多血症、妊娠後期など

総鉄結合能(TIBC)が低値 ネフローゼ症候群、甲状腺機能亢進症、溶血性貧血、再生不良性貧血、慢性感染症、膠原病、悪性腫瘍など


鉄が不足するとヘモグロビンの合成も低下してしまうため貧血になります。出血などで余分に鉄が失われたり、成長期や妊娠などで鉄の需要が多い時などは、普段以上に鉄を補給しなければなりません。

十分に補給されない状態が続くと、血液中以外に蓄えられている貯蔵鉄が減少し、その次に血液中の血清鉄が減少して、さらにはヘモグロビン鉄が減少して鉄欠乏性貧血になります。


 検査項目

腎機能

尿酸代謝

電解質

血清鉄

筋肉関連酵素

炎症反応

血球算定検査