血液検査・検査項目の見方と基準値


P 無機リン



無機リンは

カルシウムと並んで骨のミネラルの重要な構成成分であり、核酸や細胞膜を構成しているリン脂質、エネルギー代謝を担うアデノシン3リン酸(ATP)のような高エネルギーリン酸結合の成分として重要な働きをしています。

無機リンは体重70Kgの人の場合では約540gが生体内に存在しています。そのうちの約80%はカルシウム塩として骨の中に存在しています。約10%がたんぱく質や脂質、糖質と結合し、残りの10%はATPなどのエネルギー源として体内に広く分布しています。

無機リンの60%は腎臓から尿として排泄され、残りは便と一緒に排泄されます。血液中の無機リンは腎臓で調整されて一定の濃度を保っています。

腎臓の機能に障害があると尿中への排泄が低下して、血液中の無機リンが増加します。副甲状腺機能が低下した場合、成長ホルモンの分泌の過剰、ビタミンDの過剰などによっても血液中の無機リンは増加し、反対に無機リンの低下が見られる場合は、副甲状腺機能の過剰、ビタミンDの欠乏、栄養不良や小腸からの吸収が妨げられていることが疑われます。

基準値

2.5~4.5mg/dl

血液検査の基準値は実施する施設や検査方法などによって異なります。

一回だけの検査数値でなく過去の検査数値との比較が大切です。

疑われる病気

高値 原発性副甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、腎不全、糖尿病性アシドーシス、重症溶血など

低値 副甲状腺機能亢進症、尿細管アシドーシスなど


無機リンは牛乳、乳製品、肉、魚などに多く含まれ、ビタミンDの作用によって主に小腸から吸収されます。一日に必要な摂取量は1~1,5gです。

無機リンは体内において欠乏することが少ないミネラルです。広く一般の食品から摂取できるためで、食品添加物として多くの食品に含まれているため、むしろ過剰摂取が問題になっています。


 検査項目

腎機能

尿酸代謝

電解質

血清鉄

筋肉関連酵素

炎症反応

血球算定検査