生活習慣病雑記


再び「あさイチ」で取り上げられた新しい糖尿病治療



2012年7月にもNHK「あさイチ」で取り上げられた糖尿病治療の情報ですが、今回も糖尿病に関する新しい治療法が紹介されました。予備軍を含めると200万人以上とも言われている糖尿病患者の内95%を占める2型糖尿病についての治療法になります。

現在、ダイエットなどでも話題になっている「糖質制限食」そしてインスリン注射の必要をなくす新しい考え方による治療法、「妊娠糖尿病」などが紹介されました。

糖質制限食はダイエットの分野でも注目されていますが、特に肥満を伴う糖尿病患者には減量による症状の改善に効果があると考えられます。

番組では5年前のイスラエルでの実験において脂質とカロリーを減らした従来の「低脂質食」、オリーブオイルや魚食を中心としてカロリーを減らした「地中海食」そして、消化吸収されると糖質になる炭水化物を摂らずにカロリーを気にしない「糖質制限食」の3つのグループに分けて行われました。

結果をみるとすべてのグループで減量に効果があります。糖質制限食は好きなだけ食べてもいいと言われているにもかかわらず、摂取カロリーが減少するという現象がみられました。糖質の制限によって自然に食事の量が減るという事が分かったのです。

アメリカの糖尿病学会では2年以内の短期間の糖質制限食を糖尿病患者の減量の選択肢として認めています。短期間に限定されているのは炭水化物を制限することで肉類などの摂取が増加して、不飽和脂肪酸の摂りすぎによる心疾患のリスクが増えるためではないかと考えられます。

また、金沢大学付属病院では糖質を制限し過ぎない長期間続けられる糖質制限食の研究をしています。1日130gの糖質をとる、植物性たんぱく質、脂質をとる糖質制限食を提案しています。

糖質制限食は自分の判断で行うと、かえって病態を悪化させることもあるので、医師や栄養士と相談しながら行うことが大切です。

薬の服用によってインスリン注射から開放された例が番組内で紹介されました。まだ研究段階の取り組みなので少ない例ですが、インスリン分泌を促進させる「インクレチン関連薬」と食事からの糖の取り込みを穏やかにする「αグルコシダーゼ阻害薬」の2種類の薬の組み合わせによってインスリン注射をしなくても血糖値を安定させることができたのです。

この治療法はまだ研究段階なので、どの医療機関でも受けられるものではありません。インスリン注射は自己判断で中断してはいけません。

妊娠糖尿病は妊娠によって一時的に血糖値のコントロールが難しくなった状態で、ここ数年急増しています。通常は出産後に正常に戻りますが、妊娠糖尿病になった人は出産後も糖尿病を発症するリスクが高いので注意が必要です。

診断基準が厳しくなったことも妊娠糖尿病が増加した一因ですが、妊娠糖尿病で血糖値が高い状態が続くと赤ちゃんが大きくなりすぎるリスクが高くなります。安全な出産のためにも妊娠中の血糖値のコントロールは大切です。

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