生活習慣病雑記


2型糖尿病、メタボリックシンドロームを胆汁酸の調整で改善



2012年8月30日慶応大が、2型糖尿病やメタボリックシンドロームが「胆汁酸」の調整によって改善するメカニズムを解明したと発表がありました。

胆汁酸は摂取した脂質が腸管で消化、吸収されるのを助ける重要な役割がありますが、胆汁酸が食事と関わる「シグナル伝達分子」としてホルモンのような働きをし、脂肪肝の抑制効果、肥満・糖尿病治療の可能性につながる働きがあることが知られるようになってきました。

古来より日本では熊の胆のうなどは万能薬として重宝され、世界的にも動物の胆のうは薬として用いられてきました。

胆汁酸の機能をすぐに糖尿病などの治療に応用するには、高コレステロール血症治療薬として使用されている「胆汁酸吸着レジン」を用いることであると提唱し、 「胆汁酸吸着レジン」を用いる糖尿病治療法が2008年に米国FDAで適応が認められました。

しかし、そのメカニズムは明らかになっていませんでしたが、胆汁酸吸着レジンが肝臓での胆汁酸の合成を高め、胆汁酸が脂肪肝を改善しエネルギー代謝を高めて、肥満、糖尿病を改善するメカニズムが今回の研究で解明されました。

高血糖と高コレステロール血症の両方に罹患した場合、脳梗塞や心筋梗塞などの危険性が約5倍になるといわれています。このふたつを合併する患者数は日本だけでなく世界中で増加しており、大きな問題となっています。

胆汁吸着レジンは元々は高コレステロール血症の治療薬ですが、今回の研究で血糖改善の効果が明らかになり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを低減できる薬剤と考えられるようになります。

胆汁酸吸着レジンは体内に吸収されないので副作用のない糖尿病治療薬としての開発が期待されます。

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