生活習慣病雑記


慢性すい炎から発症する糖尿病



すい臓の炎症が持続的に起こり、炎症細胞の増加、破壊が進行すると細胞が繊維化し、すい臓の外分泌、内分泌機能が低下する、治りにくい慢性の疾患です。

すい臓が炎症を起こす原因はアルコール性が約67%、原因不明の特発性が約20%、胆石によるものが約3%ですが、男性はアルコール性、女性は特発性が原因のトップになっています。

慢性すい炎は経過によって代償期と非代償期に分けられます。すい臓の機能がある程度保たれ、細胞の繊維化、石灰化がまだ認められていない代償期。さらに細胞の破壊が進み外分泌機能の低下による消化吸収障害から体重の減少、内分泌機能の低下による糖尿病を引き起こす非代償期に分けられます。

アルコール性慢性すい炎は、飲酒をはじめてから5~20年で腹痛で発症することが多いとされています。すい炎の症状は食後、数時間経って、みぞおちから左上腹部に痛みが現れることが多く、それは食物に含まれる脂肪が小腸の細胞を刺激して、すい臓にホルモン分泌を促すからです。

ところが、すい炎が進行すると、食事をしても痛みが現れなくなってきます。この頃には、すい臓の分泌機能の低下によって下痢や脂肪便が出たり、インスリンの分泌が不足して血糖値が上昇するなどの症状が現れます。特にアルコール性の慢性すい炎の場合は、約5割の患者が「すい性糖尿病」を合併します。また、すいがんをはじめとして他の部位のがんを合併する可能性も高くなります。

糖尿病患者の中で、医師の指示にしたがって、自己管理しているのに血糖値のコントロールがうまく出来ない場合はすい臓がんを疑う場合もあります。

多くの生活習慣病と同様に、症状に対する対処療法はあっても病気そのものを治療する薬はありません。生活習慣を改善することで病気の進行を遅らせることが重要になります。脂肪食は控えて、腹八分目、もちろん禁酒、禁煙することです。ニコチンはすい臓に悪い影響を与えます。アルコール性すい炎の場合は多くの人に喫煙の習慣があります。

また、過剰な飲酒の習慣がある人は肝機能には注意していても、すい臓の機能を気にする人は少ないと思います。

肝硬変と慢性すい炎を同時に発症する人はほとんどいないので、肝機能が正常だからと安心して飲酒を続けるのは危険かもしれません。

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