生活習慣病雑記


長寿遺伝子サーチュインがメタボリックシンドロームを予防する



長寿遺伝子として知られるようになったサーチュイン遺伝子は、長生き遺伝子、抗老化遺伝子とも呼ばれています。サーチュインの活性化によって寿命が延びる効果は酵母、線虫、ショウジョウバエで確認されています。哺乳類ではマウスなどでも寿命延長効果が報告されています。

霊長類によるアカゲザルの実験ではサーチュインが活性化されたサルとそうでないサルの比較がNHKでも放送されました。年齢の同じサルが、明らかに年齢差を感じる映像なのです。この実験では見た目だけでなく、がん、糖尿病、心臓病などの健康面でも明らかな違いがあることが報告されています。

アカゲザルのサーチュインの活性化の方法は「カロリー制限」によって行われました。サーチュインが活性化されたサルは他のサルと比較して食事のカロリーを30%少なく与えられてました。飢餓状態がサーチュインを活性化させるきっかけとなるのです。

どんな生物にもサーチュインは存在するのですが、そのままではサーチュインは眠ったままで、きっかけがなければ働き出すことはありません。そのきっかけのひとつがカロリー制限なのです。

メタボリックシンドロームの予防、改善には「腹八分目」の食習慣と運動習慣が大切です。糖尿病予備群は適切な食事療法と運動療法によって糖尿病の発症を6割近く抑制することができるといわれています。

カロリー制限によって活性化されるサーチュインはメタボリックシンドロームに関与するインスリン抵抗性も改善することが明らかになっています。サーチュインの活性化はすい臓のインスリン分泌を活発にするだけでなく、インスリン抵抗性を改善する働きのあるアディポネクチンを増加させ、炎症や酸化ストレスなどによって起こるインスリン抵抗性を低減させる作用があります。

また、サーチュインの活性化は、がんの抑制、認知症、免疫力向上、動脈硬化の予防、改善などにも効果があることも分かっています。

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